ボーノは、ベースである車輌から補強を入れて仕上げていきます。
ベース車輌は家に例えると、土台の部分に当たります。土台がしっかりしていないと、良い家は立ちません。キャンピングカーも同様です。ベース車輌を見直して、補強を入れていくことが重要なのです。
写真にある様に、2本の補強フレーム(クロスメンバー)を入れています。コレは元々は付いていません。カトーモーターのオリジナルです。路面変化による、走行中の“ねじれ”や“ゆがみ”に強くなります。そして何より、後方からの衝突時に“リヤバンパー”の代わりとなり、安全面にも大きな効果を生み出します。
次は、ベースフレームについて説明します。
ベースフレームは、主に50m/m×50m/mの鉄鋼を溶接して作ります。縦方向5本×横方向6本を組み合わせて溶接することで、非常に強度の強いベースフレームを組み上げます。
ベース車輌にベースフレームを組み付けて、ようやく“土台”が完成します。
もちろん、黒く見えるフレームは全て“サビ止め塗装”(シャーシブラック)済みです。
ここまでの製作時間は、平均180時間です。“土台”を作る為に180時間もの時間を使っています。これは、他社がちょっとしたバンコンを完成させてしまう時間です。安全の為に時間と手間をかけた“手作り”の製作です。
ハイエースベースのキャンパーとは違い、こうした“平ボディトラック”がベースの“ライトキャブコン”は『設計思想』や『製作工程』が製作会社によって、本当に様々です。
カトーモーターでは、このクラスに関しては、「安全を第一に考えています」
とにかく、しっかりと強度を保つ、その為に出来ることを時間と手間をかけてやっているのです。
これだけの仕様だと、「重くなってしまい、燃費に影響するのでは?」という声も頂きます。確かに燃費は、重さに比例して落ちてしまいますが、燃費と安全を果たして量りにかけていいのかな?と当社では考えます。
このクラスは『走り』という面においても、“ある程度の重さが無いと”しっかりとした走りにはなりません。この場合の『走り』とは、“軽快に、速く走る”という意味ではなく、“地面をしっかりと捉えて走る”という意味での『走り』です。ボディが軽すぎると、フワフワしてしまい、風にもあおられやすくなり、決して良い走りにはなりません。ただ、この辺は各人各様ですので、好みによるところも大いにあります。当社の思想は、あくまで安全というところにある、ということです。