平成23年 | 10/31〜11/1 | 天候 | – | 気温 | – |
目的 | 車載用途のため、JIS D1601(自動車部品振動試験方法)に基づき、振動試験を行った |
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試験場所 | 新潟工業技術総合研究所下越支援センター |
試験装置 | (株)IMV VS-1031-200 |
試験条件 | JIS D1601に基づき、今回は車種を 3種(トラック系)、取付位置を A種(バネ上に取り付けられ、比較的振動の小さい場合)を想定し、その範囲で一番厳しい45段階(45m/s2)とした |
試験方法
- 共振点検出試験
5〜2000 Hz1 Gを 10分間で 1往復させ共振点を求める。 - 振動機能試験
通電状態で5〜2000 Hz1 Gを10分間で 1往復させ、正常に動作することを確認する。 - 振動耐久試験
1で求めた共振点を考慮し、 JIS D1601で規定する振動幅(相当の振動加速度)の67 Hzで、規定の時間(今回は時間が無かったので後に説明する時間にとどめました。)通電状態で振動させる。
振動方向
今回は下記のような台座に設置し、台座ごと振動させました。
振動方向の上下、左右、前後は下記の通りとします。
内容
【現行筐体での試験】
・上下方向
- 共振点検出試験結果・振動機能試験
約170 Hz、620 Hz、1240 Hzの3点に共振点が見られました。機能的には特に問題はありませんでした。 - 振動耐久試験
前記の共振点を元に67 Hz、45m/s2で試験開始。
約 2時間 20分経過時に OUT4出力モニター LEDが薄暗くなり電圧を測定したところ、4 V位に低下し、試験中止。
すると、全 OUTモニター LED消灯。
内部調査したところ、ブスバー断裂のため、振動があると断続的に接触し、それに伴い出力電圧が断続的に出ていた物と思われます。
【暫定補強筐体での試験】
一番振動していた箇所が、 TB5付近だったので、この辺りの基板取付穴間隔が長かったためと思われます。下記の箇所の暫定的な改良を行い、再度振動試験を行いました。
・上下方向
- 共振点検出試験結果・振動機能試験
小さな共振が約 96Hz、大きな共振が約 480Hzと 1800Hzにありました。
機能的には特に問題はありませんでした。 - 振動耐久試験
前振動耐久試験前記の共振点を元に67 Hz、45m/s2で試験開始。
時間の都合上、 2時間 10分試験を行い、特に問題はありませんでした。
・前後方向
- 共振点検出試験結果・振動機能試験
特に共振点は見当たりませんでした。
機能的にも特に問題はありませんでした。 - 振動耐久試験
振動耐久試験共振点が無いので67 Hz、45m/s2で試験開始。
時間の都合上、 1時間試験を行い、特に問題はありませんでした。
・左右方向
- 共振点検出試験結果・振動機能試験
特に共振点は見当たりませんでした。
機能的にも特に問題はありませんでした。 - 振動耐久試験
振動耐久試験共振点が無いので67 Hz、45m/s2で試験開始。
時間の都合上、 1時間 30分試験を行い、特に問題はありませんでした。
結果
スタッフ立会いの元で「共振点検出試験」「振動機能試験」「振動耐久試験」の3つの実験を行いました。
- 共振点検出試験:部品の共振振動数を求める試験
- 振動機能試験 :振動を与えているときの部品の機能を調べる試験
- 振動耐久試験 :一定の振動数で加振し、振動に対する部品の耐久性を調べる試験
一番厳しい条件の元での実験でしたが、結果としては満足のいくものでした。
しかし、改良する余地が無いわけでもありません。
今後も、このような実験を繰り返して改良を行い、より良い商品作りを行っていきます。